“痛みの原因”を探る学び|姿勢×筋力×日常動作の関係

痛みは「結果」です。腰・首・肩に症状が出ても、原因は離れた部位や日常のクセに潜んでいることが多い。姿勢(可動域)×筋力(支える力)×日常動作(使い方)の3軸で仕組みを理解し、整骨院での評価・介入で再発しにくい体へ整えていきましょう。
“結果としての痛み”|よくある誤解をほどく
- 痛む場所=原因部位ではない:胸椎や股関節が硬い→腰が代償して痛む、など。
- 形より機能:“背筋を伸ばす”を形で続けると、反り腰でかえって負担増。
- 揉むだけでは戻りやすい:可動域→腹圧→支持筋→動作の順で整えると定着する。
“原因探索”は評価の質で決まります。最短ルートは「仮説→検査→再テスト」の反復です。
3軸モデル|姿勢×筋力×日常動作の相互作用
| 軸 | 破綻のサイン | 検査の着眼点 | 整える優先順位 |
|---|---|---|---|
| 姿勢(可動域) | 胸椎/股関節/足首が硬い、代償で腰が動きすぎる | 胸椎回旋・ヒップヒンジ・アンクルロールの可動差 | 可動域の回復 → 腰への局所ストレス減 |
| 筋力(支持) | 夕方に重だるい、中殿筋・多裂筋がサボる | 片脚立ち安定性、腹圧テスト(肋骨位置) | 腹圧獲得 → 支持筋ON → 骨盤安定 |
| 日常動作(使い方) | 前屈/起床/荷物持ちで毎回ぶり返す | 生活導線の観察(椅子・PC・バッグ) | フォーム再教育 → 再発リスクの遮断 |
セルフ判定|あなたの“原因パターン”を見つける
| タイプ | 特徴 | チェック | 優先課題 |
|---|---|---|---|
| 反り腰(前傾優位) | 太もも前が張る/腰前が詰まる | 仰向けで腰下に手がスッと入る | 呼気で肋骨ダウン→ヒップヒンジ練習 |
| 猫背(後傾優位) | 座るほど腰〜お尻が重い | 椅子で骨盤が後ろに倒れる | 胸椎回旋→骨盤前傾の感覚づくり→背面起動 |
| 左右差型 | 片側の腰/お尻が張る、スカートが回る | 片脚立ち15秒で片側だけ不安定 | 中殿筋の左右差修正→片脚ヒンジ/歩行再教育 |
複合型も多いです。痛む部位に固執せず、全体の連動を確認しましょう。
毎日10分|“原因”に届くミニ・プロトコル
| フェーズ | 時間 | 狙い | やり方 |
|---|---|---|---|
| ① 呼吸(腹圧ON) | 2分 | 体幹シリンダー復活 | 仰向け膝立て:鼻4秒→口6秒×8(吐くほどみぞおちダウン) |
| ② 可動域プライム | 3分 | 胸椎/股関節/足首を解放 | 胸椎回旋×左右10/ヒップヒンジ壁タッチ×10/足首前突進×10 |
| ③ 支持筋ON | 3分 | 骨盤安定(中殿筋/多裂筋) | デッドバグ30秒×2/サイドレッグレイズ左右各15 |
| ④ 立位統合 | 2分 | 動作へ接続 | 自然立位30秒→ヒップヒンジ前傾→起き上がり×10 |
痛みが強い日は①②のみでOK。翌日も続けられる余力1〜2レップが原則です。
日常動作の再教育|“3場面”を置き換えるだけ
- 前屈(床・洗面):腰から丸めず、股関節からのヒンジを優先。膝を軽く緩める。
- 起床動作:横向き→足を先に下ろす→腕で押し上がる。腹圧が抜けない順序に。
- 荷物持ち:体に近づけ、ひねり持ち上げを回避。両手を交互に使う。
整骨院で解決できること|評価→改善→定着のロードマップ
| 段階 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| ① 評価(見える化) | 姿勢/動作、胸椎・股関節・足首の可動、腹圧、左右差、触診 | “痛みの原因”の仮説を立て、再テストで確証を得る |
| ② 改善(徒手×運動) | 関節モビライゼーション、筋膜調整、呼吸誘導、運動療法 | 可動域→腹圧→支持筋の順で回復し、局所負担を解除 |
| ③ 定着(生活実装) | 自宅10分ルーティン、1時間ルール、フォーム再教育(動画/写真) | 再発予防。日常で“原因”に戻らない仕組み化 |
自己流で“痛む部位だけ”をケアしても戻りやすい領域。原因に届く順序設計が要です。
して良いこと/避けたいこと(早見表)
| して良いこと | 避けたいこと |
|---|---|
| 長めの吐く呼吸/胸椎回旋/ヒップヒンジ練習 | 朝イチの勢い任せ前屈/反り腰固定の“胸張りすぎ” |
| 短時間の分割歩行(5〜10分×数回) | 長時間同一姿勢(座りっぱなし・立ちっぱなし) |
| 首・足首を冷やさない装い(保温設計) | 厚手コルセットの長期常用(必要時のみ短期) |
医療機関を優先すべき“赤信号”
- 下肢のしびれ・脱力、排尿排便の異常
- 発熱や原因不明の体重減少を伴う
- 外傷後の激痛、夜間痛が続く
上記は医療機関へ。筋骨格由来が疑われる場合は、整骨院での評価と段階介入が有効です。
Blent.BLD(薬院)|“原因に届く”評価と再教育
AI姿勢分析・機能テスト(胸椎/股関節/足首/腹圧/左右差)で「なぜそこが痛むのか」を見える化。徒手+運動療法で可動域→腹圧→支持筋を段階的に整え、自宅10分×職場1時間ルールまで実装します(〜24:00対応)。
- 初回:原因仮説→検査→再テスト(即時変化の確認)
- 2〜6回:前屈・起床・荷物持ち・歩行の再教育と定着化
- 継続:動画/PDF配布+月次チェックで“戻り”を抑制
Blent.BLD(ブレント)|福岡市中央区高砂1-7-4-1F(薬院/渡辺通)|営業時間:10:00〜24:00
FAQ|“原因探索”と整え方
温める?冷やす?どちらが良いですか?
慢性的なこわばり・重だるさには温めが基本。腫れや熱感など急性炎症が疑われるときのみ一時的に冷やします。迷う場合は評価をご相談ください。
運動はいつ再開して良い?強度は?
日常動作で痛みが小さくなったら、RPE6〜7・余力1〜2レップで。ヒップヒンジ/背面強化などの多関節種目を軽負荷から始めましょう。
コルセットは必要?
痛みが強い時期の短期サポートとしては有効ですが、長期常用は支持筋の働きを下げます。腹圧トレと併用し、段階的に卒業します。







