“慢性腰痛”の正体は筋肉の使いすぎ?体を守る11月の再教育

冷え込みが強まる11月は、同じ動作の繰り返しや“かばい動作”で、腰周りの筋肉が使いすぎになりやすい季節。実は「腰そのもの」ではなく、胸椎/股関節/足首の可動低下と腹圧の弱化が原因で、腰が代償していることが少なくありません。知識ベースで仕組みを理解し、整骨院での再教育(リトレーニング)で守れる体へ。
“使いすぎ腰痛”とは何か|メカニズムを3要素で
- 代償運動の固定化:胸椎や股関節が動かない→腰椎が過剰に動く(伸展/回旋の偏り)。
- ガード(防御性緊張):冷えや痛みへの不安で腹圧が抜け、脊柱起立筋・腰方形筋が張りっぱなしに。
- 負荷管理の失敗:「良い姿勢の形」を維持しようとして背中を反らし続ける=持続的アイソメトリックで酸欠感。
“使いすぎ”は筋の問題であると同時に、動き方と環境(寒さ/時間帯/座位)の問題。形ではなく機能で整えるのが近道です。
セルフ判定|あなたはどの「使いすぎ」タイプ?
| タイプ | 特徴 | セルフチェック | 優先課題 |
|---|---|---|---|
| 伸展偏り型 | 反り腰で腰前が詰まる/呼吸が浅い | 仰向けで腰下に手がスッと入る | 呼気で肋骨ダウン→ヒップヒンジで股関節化 |
| 屈曲偏り型 | 座るほど腰〜お尻が重い/背中が丸まりやすい | 長時間座位で増悪、立つと軽減 | 胸椎回旋→骨盤前傾の感覚づくり→背面起動 |
| 左右差型 | 片側の腰/お尻が張る、片脚立ちが不安定 | 片脚立ち15秒で左右差が大 | 中殿筋の左右差修正→片脚ヒンジ/歩行再教育 |
複合型も多いです。痛む部位=原因部位ではない前提で組み立てましょう。
毎日10分|“使いすぎ”をやめる11月の再教育ルーティン
| フェーズ | 時間 | 狙い | やり方 |
|---|---|---|---|
| ① 呼吸(腹圧ON) | 2分 | 肋骨を下げ体幹シリンダー回復 | 仰向け膝立て:鼻4秒→口6秒×8(吐くほどみぞおちダウン) |
| ② 可動域プライム | 3分 | 胸椎/股関節/足首を解放 | 胸椎回旋×左右10/ヒップヒンジ壁タッチ×10/足首前突進×10 |
| ③ 支持筋ON | 3分 | 骨盤安定(中殿筋/多裂筋) | デッドバグ30秒×2/サイドレッグレイズ左右各15 |
| ④ 立位統合 | 2分 | 日常動作へ移行 | 自然立位30秒(首長く肋骨軽く閉じる)→ヒップヒンジ前傾→起き上がり×10 |
痛みが強い日は①②のみでOK。翌日も続けられる余力1〜2レップが原則です。
デスク/家事/外出での“使いすぎ”削減プロトコル
- 1時間ルール:45〜60分ごとに立つ→ヒップヒンジ10回+胸椎回旋5回。
- 荷物持ち:体に近づける/ひねり持ち上げ回避。両手交互に。
- 保温:腰だけでなく“首・足首”を温める。就寝90分前の入浴(10〜15分)。
- 歩行:短時間の分割歩行(5〜10分×数回)で循環キープ。
整骨院でできること|評価→改善→定着の「再教育」設計
| 段階 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| ① 評価(見える化) | 姿勢/動作評価、胸椎・股関節・足首の可動、腹圧テスト、左右差、触診 | “使いすぎ”の原因動作を特定(腰は結果) |
| ② 改善(徒手×運動) | 関節モビライゼーション、筋膜調整、呼吸誘導、運動療法 | 可動域回復→腹圧獲得→骨盤安定で負担源を解除 |
| ③ 定着(課題処方) | 自宅10分ルーティン/職場1時間ルール、フォーム再教育(動画/写真) | 再発予防。寒い季節でも崩れにくい操作を習慣化 |
自己流で「腰を揉む/伸ばす」だけでは戻りやすい領域。評価→必要十分な介入→習慣化が最短です。
負荷管理のコツ|“やり過ぎ/やらなさ過ぎ”の間を取る
| して良いこと | 避けたいこと |
|---|---|
| 長めの吐く呼吸/ヒップヒンジ練習/胸椎回旋 | 朝イチの勢い任せ前屈/反り腰固定の“胸張りすぎ”姿勢 |
| RPE(主観的キツさ)6〜7で停止 | 「限界まで」反復して翌日悪化させること |
| 週2〜3の全身トレ(スクワット/ヒンジ/ロウ)を軽負荷で | 腹圧抜けのままの重負荷リフト |
受診の目安|医療機関を優先すべきサイン
- 下肢のしびれ・脱力、排尿排便の異常
- 発熱や原因不明の体重減少を伴う
- 外傷後の激痛、夜間痛が続く
上記はまず医療機関へ。筋骨格由来が疑われる場合は、整骨院での評価と段階的介入が有効です。
Blent.BLD(薬院)|“使いすぎ腰痛”11月の再教育プログラム
AI姿勢分析・機能テスト(胸椎/股関節/足首/腹圧/左右差)で、あなたの“使いすぎ”の正体を可視化。徒手+運動療法で可動域→腹圧→支持筋の順に整え、自宅10分×職場1時間ルールまで落とし込みます(〜24:00対応)。
- 初回:タイプ判定(伸展/屈曲/左右差)+負担動作の特定
- 2〜6回:前屈・起床・荷物持ち・歩行の再教育
- 継続:動画/PDF配布+月次チェックで“戻り”を抑える
Blent.BLD(ブレント)|福岡市中央区高砂1-7-4-1F(薬院/渡辺通)|営業時間:10:00〜24:00
FAQ|“使いすぎ腰痛”と再教育
温める?冷やす?
慢性的なこわばりには温めが基本。腫れや熱感などの急性炎症が疑われるときは一時的に冷やします。判断に迷う場合は評価を受けてください。
運動はいつ再開して良い?
日常動作で痛みが小さくなったら、RPE6〜7程度・余力1〜2レップで。ヒップヒンジ/背面強化から始めると安全です。
コルセットは必要?
痛みが強い時期の短期サポートには有効。ただし長期常用は支持筋の働きを下げます。腹圧トレと並行し、段階的に卒業します。







